「老化」が原因でセラミドが減少し、若い頃と同じスキンケアを続けることはできない
「老化」が原因でセラミドが減少し、若い頃と同じスキンケアを続けることはできない
年を重ねても、同じスキンケアやライフスタイルを続けることはできず、乾燥肌になりやすいことに注意が必要です。
年をとると、肌の潤い成分であるセラミドが減少し、肌が乾燥してしまいます。本記事では、老化によるセラミド減少の理由と、年齢に合わせた肌のケア方法について紹介します。
年齢を重ねるにつれて、潤い成分であるセラミドが減少し、乾燥肌になりやすくなります。
年齢を重ねると、肌が乾燥しやすくなると感じる人が増えてきます。
年齢を重ねるにつれてセラミドが減少し、肌の潤いが保たれにくくなってしまいます。
セラミドと肌の潤いの関係について知りたいと思っていませんか?
セラミドは肌の角質層の一部であり、肌のバリア機能に深く関与しています。
人の肌は三層構造になっており、最も外側にある表皮の表面には角質層があります。
角質層はわずか0.02mmの薄い層で、肌の潤いを保持し、外部からの刺激から肌を守るバリア機能を担っています。
バリア機能の中でセラミドは水分保持成分として働き、肌の潤いを保つ役割を担っています。
肌のラメラ構造をつくるセラミドがしっかり機能することで、強力なバリアが形成され、外部からの異物侵入や肌内部の水分蒸発を防ぎます。
老化によってターンオーバーのサイクルが乱れるため、若い頃と同じスキンケア方法では肌に潤いを与えることができません。
セラミドは肌内部で生まれる物質ですが、年齢とともにその合成力は低下してしまいます。セラミドが減少する原因を理解して、肌の保湿をサポートするスキンケア方法を見直しましょう。
セラミドは肌のターンオーバーによって生まれます。肌のターンオーバーは、古い角質がはがれ落ち、新しい細胞が肌表面に上がってくる新陳代謝のことを指します。
肌のターンオーバーは、正常に行われると28日周期で起こります。ターンオーバーが滞ると肌トラブルを引き起こす可能性があるため、適切なスキンケアを行い、肌の新陳代謝を促進することが重要です。
表皮の基底層から生まれた細胞は、新しい細胞に置き換わるまで28日間かかります。このターンオーバーの過程で、セラミドは角質細胞に熟成され、バリア機能を担う成分に変わります。
セラミドはターンオーバーの過程で生まれ、角質層に到達するとバリア機能を発揮します。しかし、年を重ねるとターンオーバーのサイクルが乱れ、セラミドの合成力も低下してしまいます。
セラミド合成を促し、潤い肌へ導くためには、正しいターンオーバーのサイクルを取り戻すことが重要です。継続的なスキンケアが必要であり、肌を傷める行為を避けることも大切です。
肌質は加齢とともに変化するため、若い頃と同じスキンケアではうまくいかないことがあります。ターンオーバーのサイクルが異なっていることを意識し、毎日セラミドを補うスキンケアを行うことが重要です。
若い頃と同じスキンケアではうまくいかない理由の一つに、加齢による肌質の変化があります。年齢に合わせたスキンケアを心がけ、肌の潤いを保つためにセラミドを補いましょう。
肌や体はホルモンの影響を受けるため、年代ごとに肌質は変化していきます。各年代の肌質の変化について知って、適切なスキンケアを行いましょう。
発達期(思春期〜20代中頃まで)には、男性ホルモンの分泌が活発になるため、脂性肌が多く、皮脂やテカリが気になり、ニキビ肌に悩む人が多いです。
成熟期(26〜35歳くらいまで)には、肌内の水分量が減少し始めるため、乾燥性脂性肌が多くなります。頬は乾燥している一方、Tゾーンはテカリが気になるといった、乾燥性脂性肌の人が多いです。
プレ更年期(36〜45歳くらいまで)には、肌内の水分量がより減少し、乾燥が気になる年頃になります。また、皮脂量も少し気になる混合肌の人が多いです。
更年期(46歳〜)には、肌内の水分量が低下し、皮脂量も大幅に減少するため、乾燥肌の人が多くなります。エストロゲン(女性ホルモン)の減少が原因のひとつであるため、更年期になると肌トラブルに悩む方も少なくありません。
年齢に応じたスキンケアが大切!10年前の肌悩みと今の肌状態をしっかり把握して最適なスキンケアを心がけよう。
若い頃と同じスキンケアはNG!女性ホルモンの減少によってセラミドも減ってしまうため。
女性ホルモン「エストロゲン」は肌のハリや弾力のもととなる重要な成分であり、20代前半にピークを迎えます。
しかし、加齢に伴い、エストロゲンの分泌量は減少し、更年期前後には半分以下になることも。
エストロゲンの分泌は、セラミドの合成にも大きく関係しており、肌の潤いに欠かせない成分がしっかり保たれるためにも、年齢に合ったスキンケアが必要です。
更年期以降にはエストロゲンが減少し、セラミドの量も減ってしまうため、肌は常に乾燥し、肌荒れしやすくなってしまいます。
エストロゲンの分泌が低下する生理前や更年期以降は、肌への刺激を減らしつつ、セラミドを補うケアを心がけることで、肌がしっかり保湿され、健やかな状態を保つことができます。
年齢に負けない美肌を目指すためには、継続的なスキンケアが必要です。
老化によって減少する潤い成分セラミドを補い、肌を保湿することが大切です。
年齢に負けない肌を目指すためには、乾燥を防ぐライフスタイルや、セラミドを減らさないスキンケアの方法についても取り入れていくことが必要です。
インナーケアとスキンケアの両面から、肌の潤いを保つことができる方法をご紹介します。
肌を思いやる睡眠時間を守って潤いスキンケアを
睡眠は肌にとって最も大切なライフスタイルの一つです。
肌のターンオーバーは睡眠中に行われるため、深い睡眠をとることが大切です。セラミドもターンオーバーから生まれる成分のため、リズムが乱れると乾燥肌になってしまいます。
睡眠の最初の3時間は特にターンオーバーを促進する時間帯であり、肌の細胞修復には最低6時間は必要です。よって、十分な睡眠時間を確保し、肌に潤いを与えることが重要です。
食事で改善!女性ホルモン減少による肌トラブルを解消する
女性ホルモンのエストロゲンが豊富にあると、潤い成分のセラミドは保たれます。しかし、年齢とともにエストロゲンは減少してしまいます。食事で大豆などの植物性エストロゲンを摂取することで、肌トラブルを改善しましょう。
大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと同様の働きをすることで知られています。
1日に必要なイソフラボンの摂取量は、以下を目安にしてください。
豆腐…半丁
納豆…1パック
きな粉…20g
豆乳(200g)…1パック
イソフラボンには、グリコシド型イソフラボンとアグリコン型イソフラボンの2種類があります。アグリコン型イソフラボンは、体内で吸収されやすく、効果的に働くとされています。味噌は麹菌で発酵され、アグリコン型イソフラボンになるため、女性ホルモンをサポートする栄養素としてぴったりです。
女性ホルモンをサポートする栄養素を意識的に摂取して、潤い肌を保ちましょう。
ライフスタイル改善で潤いスキンケア③ 毎日のメイク落としでは成分に注意
毎日のスキンケアで使うアイテム選びにも、肌の潤いを保つための意識が必要です。
特に注意が必要なのが、クレンジング剤。油性のメイクを落とすために使われるクレンジング剤には、肌のバリア機能を刺激しセラミドが流れ出すことがある界面活性剤が含まれている場合があります。
クレンジング剤を選ぶ際には、肌への負担が少ないミルクやセラムタイプの製品を選びましょう。また、最近では、界面活性剤を含まないバームクリームタイプのクレンジング剤も販売されています。
一方、シート状の拭き取りタイプのクレンジング剤は、油分をあまり含んでおらず、界面活性剤の力でメイクを落とすため、肌に負担をかける可能性があります。注意が必要です。
ライフスタイル改善で潤いスキンケア④ 直接セラミドを補充する習慣を取り入れる
年齢とともに減少していくセラミド。毎日のスキンケアに、セラミドを直接補充する習慣を取り入れましょう。
・肌に直接セラミドを補うスキンケア(外側からのアプローチ)
クレンジングや洗顔の後、肌を整えた状態にセラミドを含んだ美容液をたっぷりと塗りましょう。セラミドは油溶性で、水分が多い化粧水に含めることが難しいため、美容液やクリームで直接補うのが効果的です。
・飲むセラミドで内側からのアプローチ
今では、セラミドを含んだ美容ドリンクやサプリメントが多数販売されています。塗布するスキンケアでは、顔周りのケアに限定されるため、飲むセラミドは全身に効果が期待できる点が魅力的です。
毎日続けられる潤いケアを行い、年齢に負けない健やかな肌を手に入れましょう。